青物釣りで近年注目を集めている弓角。メタルジグでは反応しない魚も弓角なら食ってくるという話をよく聞きますよね。実際のところ、弓角は昔から漁師さんが使っている実績のある疑似餌なんです。
この記事では、弓角の魅力から具体的な使い方、おすすめ商品まで詳しくご紹介します。初心者の方でも簡単に始められるので、ぜひチャレンジしてみてください。
弓角って何?青物がよく釣れる理由
弓角は意外と知らない釣り人も多いルアーですが、実は青物釣りにおいて強力な武器になります。その理由を詳しく見ていきましょう。
漁師も使う日本の伝統疑似餌
弓角は日本で昔から使われてきた疑似餌です。漁師さんがカツオ釣りで使っていた道具が元になっているんですね。プラスチック製の湾曲したボディが特徴で、見た目は小魚そっくりです。
長年の実績があるということは、それだけ魚に対する効果が高いということ。現代でも多くの釣り人に愛用されているのには、しっかりとした理由があるんです。形状はシンプルですが、その効果は絶大。特にハマチ、サゴシ、スズキ、メッキといった青物系の魚によく効きます。
マイクロベイトパターンに抜群の効果
弓角の最大の特徴は、マイクロベイトパターンへの対応力です。小さなイワシやアジの稚魚を狙っている魚に対して、弓角はまさに救世主のような存在。
メタルジグだと大きすぎて魚が警戒してしまう場面でも、弓角なら自然にアプローチできます。特に夏から秋にかけて、小さなベイトフィッシュが多い時期には絶大な効果を発揮するでしょう。サイズは4〜5cm程度のものが主流で、大型のものでも8cm程度。この絶妙なサイズ感が、魚の警戒心を解く秘密なんです。
水中でクルクル回転して魚を誘う
弓角の動きは独特です。水中でクルクル回転しながら泳ぐ姿は、まるで弱った小魚のよう。この回転アクションが魚の捕食本能を強く刺激するんです。
構造はとてもシンプル。だからこそ壊れにくく、長時間の釣行でも安心して使えます。重量も軽いので、疲れにくいのも嬉しいポイント。初心者の方でも扱いやすく、すぐに結果を出せる可能性が高いルアーと言えるでしょう。
弓角の仕掛けの作り方
弓角を効果的に使うためには、正しい仕掛け作りが重要です。基本的な構成から具体的なセッティング方法まで、順番に説明していきますね。
基本の仕掛け構成はトレーラー+ハリス+弓角
弓角の仕掛けはとてもシンプル。基本構成は「トレーラー(天秤)+ハリス+弓角」の3つだけです。この構造により、軽い弓角でも遠投でき、様々な水深を攻められるんです。
トレーラーの役割は重りとしての機能。弓角自体は軽いので、トレーラーがないと飛距離が出ません。また、水中でのバランスを取る役目もあります。ハリスは弓角とトレーラーをつなぐ糸で、魚とのやり取りを円滑にしてくれます。
この3つの組み合わせで、弓角の持つ本来の性能を最大限に引き出せるでしょう。
遠投マウスを使った基本セット
弓角仕掛けで最も一般的なのが「遠投マウス」を使ったセッティングです。遠投マウスはフローティング(浮くタイプ)とシンキング(沈むタイプ)があります。
フローティングタイプは表層付近を攻めたい時に使用。朝マズメや夕マズメのナブラ打ちに最適です。シンキングタイプは中層から底層まで幅広く探れるので、魚の反応を見ながら調整できます。
遠投マウスの「耳」の部分が水流を受けることで、ナブラのような波動を演出。この波動と弓角の回転アクションが相まって、魚にとって非常に魅力的なルアーになるんです。
ジェット天秤でも代用可能
遠投マウスがない場合は、ジェット天秤でも代用できます。むしろ、使い勝手の面ではジェット天秤の方が良いという釣り人も多いんです。
ジェット天秤は底取りがしやすく、根掛かりも少なめ。価格も遠投マウスより安いので、初心者の方にはおすすめです。重さも15号から30号まで幅広く選べるため、その日の状況に合わせて調整しやすいでしょう。
メタルジグを重りとして使う方法もあります。この場合、メタルジグにも魚が食ってくる可能性があるので、一石二鳥の効果が期待できますね。
ハリスの長さと材質のポイント
ハリスの設定は弓角釣りで特に重要な要素です。長さは最低でも1.5m以上を確保しましょう。短すぎると糸絡みの原因になってしまいます。
材質はフロロカーボンがおすすめ。ナイロンに比べて伸びが少なく、魚の繊細なアタリも感じ取れます。また、水中で見えにくいので魚に警戒されにくいのもメリット。太さは3号から5号程度が標準的です。
糸絡みを防ぐコツは、ハリスをやや太めにすること。細すぎるとクルクル回る弓角に絡みやすくなります。少し太めでも魚の食いが落ちることはないので、安心して使えるでしょう。
弓角の使い方とテクニック
弓角の魅力は何と言ってもその手軽さです。複雑なアクションは不要で、基本的な使い方をマスターすれば誰でも釣果を上げられます。
投げて巻くだけの簡単操作
弓角の基本的な使い方は本当にシンプル。キャストして巻くだけです。これだけで弓角は水中でクルクル回転し、魚を誘ってくれます。
ただ巻きだけでも十分効果的ですが、時々リトリーブを止めてフォールを入れると更に効果的。弓角がヒラヒラと落ちていく動きも魚にとって魅力的なんです。リズムをつけて巻いたり止めたりすることで、より自然なベイトフィッシュの動きを演出できるでしょう。
アクションを付ける必要はありません。弓角自体が勝手に動いてくれるので、一定のスピードで巻き続けるだけで大丈夫です。
状況に合わせたリトリーブ速度の調整
リトリーブ速度の調整は弓角釣りで重要なポイントです。魚の活性が高い時は速めに、低い時はゆっくりと巻くのが基本。
朝夕のマズメ時や、ナブラが起きている時は高速リトリーブが効果的。魚が興奮状態にあるので、速い動きにも積極的に反応してくれます。逆に、日中の魚の活性が低い時間帯はスローリトリーブを心がけましょう。
水深によっても速度を変えるのがコツ。表層付近では速めに、深場ではゆっくりめに巻くことで、より多くの魚にアピールできます。その日の状況を見ながら、最適な速度を見つけてくださいね。
朝夕のマズメ時が狙い目
弓角が最も威力を発揮するのは朝夕のマズメ時です。特に朝マズメは青物の活性が高く、絶好のチャンス。この時間帯を逃す手はありません。
朝マズメでは表層付近での高速巻きが効果的。ナブラが起きていれば、その周辺にキャストして素早く巻いてきましょう。魚が興奮状態にあるので、弓角の回転アクションに激しく反応してくれます。
夕マズメでは少し落ち着いた動きが良い場合も。日中よりは活性が高いものの、朝ほどではないので、リトリーブ速度を調整しながら探ってみてください。時間帯に合わせたアプローチが釣果アップの鍵になります。
弓角の種類とサイズ選び
弓角選びは釣果に直結する重要な要素です。サイズやカラーの使い分けをマスターして、様々な状況に対応できるようになりましょう。
小型弓角(4~5cm)でマイクロベイト対応
4〜5cm程度の小型弓角は、マイクロベイトパターンの救世主。小さなイワシやアジの稚魚を狙っている魚に対して抜群の効果を発揮します。
ナブラが起きているのにメタルジグでは反応しない。そんな時こそ小型弓角の出番です。ナブラの中に投げ込めば、ほぼ確実にヒットが期待できるでしょう。サイズが小さいので飛距離は劣りますが、その分自然なアピールができます。
特に夏から秋にかけて、小さなベイトフィッシュが多い時期には必須のアイテム。タックルボックスに数個は忍ばせておきたいサイズですね。
中型弓角(6~7cm)で汎用性重視
6〜7cm程度の中型弓角は最も使いやすいサイズ。様々な状況に対応できる万能タイプで、初心者の方にもおすすめです。
飛距離と自然なサイズ感のバランスが良く、多くの魚種に対応できます。ハマチからスズキまで幅広くターゲットにできるので、一つ持っておけば安心。迷った時はこのサイズから始めてみてください。
重さも適度にあるので、ある程度の飛距離も稼げます。サーフからの遠投でも十分に使えるサイズ感。オールラウンドに使える頼れる存在です。
大型弓角(8cm)で大物狙い
8cm程度の大型弓角は、ブリやヒラマサなどの大型青物狙いに最適。大きなベイトフィッシュを狙っている魚に効果的です。
フックも強化されているものが多く、大型魚の強烈な引きにも対応できます。重量もあるので飛距離も出やすく、遠くのナブラも射程圏内。本格的な青物釣りを楽しみたい方におすすめのサイズです。
ただし、魚が小さなベイトフィッシュを狙っている時は出番が少なくなります。状況を見極めて使い分けることが大切でしょう。
カラーバリエーションの選び方
弓角のカラー選択も重要な要素です。基本的には赤、シルバー、グリーン系の3色があれば十分。それぞれの特徴を理解して使い分けましょう。
赤色系は朝夕のマズメ時に効果的。魚の捕食スイッチを入れる色として昔から愛用されています。シルバー系は日中の明るい時間帯に最適。ベイトフィッシュの鱗の輝きを再現した自然な色です。
グリーン系は水の濁りがある時に威力を発揮。他の色では目立たない状況でも、しっかりと魚にアピールしてくれます。この3色を使い分けることで、様々な状況に対応できるでしょう。
メタルジグとの使い分け方法
弓角とメタルジグの使い分けを理解することで、より効率的な釣りができます。それぞれの特徴を活かして使い分けてみましょう。
横の動きが得意な弓角
弓角の最大の特徴は横の動きです。水中でクルクル回転しながら横方向に進む動きは、メタルジグでは表現できません。
ただ巻きでの横の動きに魚が反応している時は弓角の出番。特にベイトフィッシュが群れになって逃げ回っている状況では、弓角の横の動きが効果的です。リトリーブアクションメインで攻めたい時は弓角を選びましょう。
表層から中層での横の誘いは弓角が得意分野。魚が上を向いて捕食している時には特に威力を発揮します。
縦の動きはメタルジグが有利
一方で、縦の動きはメタルジグに軍配が上がります。ジギングアクションやフォールでの誘いは、弓角では表現しにくい動きです。
魚が底付近にいる時や、深場を攻めたい時はメタルジグが有効。また、リアクションバイトを狙いたい時も、メタルジグの激しい縦の動きが効果的でしょう。
フォール主体で攻めたい時、深場のボトム付近を探りたい時は迷わずメタルジグを選択してください。
状況に応じた使い分けのコツ
使い分けの基本は魚の反応を見ること。まずは弓角から始めて、反応が薄ければメタルジグに変更するパターンが効率的です。
- 表層でナブラが起きている → 弓角
- 魚探に深場で反応がある → メタルジグ
- ベイトフィッシュが小さい → 弓角
- 大型のベイトフィッシュがいる → メタルジグ
魚の活性が高い時は弓角、低い時はメタルジグのリアクション狙いという使い分けも有効。その日の状況に応じて柔軟に対応することが釣果アップのコツです。
青物釣りにおすすめの弓角5選
実際に購入する時に参考になるよう、おすすめの弓角を5つピックアップしました。価格や特徴も含めて紹介するので、選択の参考にしてください。
1. ハヤブサ 弓角 3号(価格:400円前後)
ハヤブサの弓角は品質と価格のバランスが抜群。3号サイズは汎用性が高く、初心者の方にもおすすめです。
フックは十分な強度があり、中型までの青物なら安心してやり取りできます。カラーバリエーションも豊富で、様々な状況に対応可能。コストパフォーマンスを重視する方には最適な選択でしょう。
耐久性も良く、何度使っても形が崩れにくいのが特徴。長期間愛用できる信頼性の高い弓角です。
2. がまかつ 弓角仕掛 4号(価格:500円前後)
がまかつの弓角仕掛は完成品として販売されており、初心者の方には特におすすめ。ハリスも含めてセットになっているので、すぐに使えます。
4号サイズは少し大きめで、中型から大型の青物にも対応。フックの品質も高く、大物とのファイトでも安心です。価格は少し高めですが、それに見合う品質を持っています。
仕掛け作りが苦手な方や、手軽に始めたい方にはぴったりの商品。買ってすぐに釣り場で使えるのが魅力ですね。
3. オーナー 弓角 2号(価格:350円前後)
オーナーの2号弓角はマイクロベイトパターンに最適。小さなサイズながら十分な飛距離を確保できます。
価格が安いのも魅力で、ロストを恐れずに積極的に使えます。根掛かりしやすいポイントでも気軽にキャスト可能。複数個購入して、カラーローテーションに使うのもおすすめです。
小型ですがフックは鋭く、しっかりとフッキングしてくれます。コスト重視で選びたい方にはベストチョイスでしょう。
4. ささめ針 弓角 3.5号(価格:450円前後)
ささめ針の3.5号は中間的なサイズで使い勝手抜群。微妙なサイズ感が功を奏し、様々な魚種に効果的です。
品質も安定しており、リピート購入する釣り人も多い人気商品。カラーも定番色が揃っているので、選択に迷うことはないでしょう。日本製の安心感もあります。
価格と品質のバランスが良く、メインで使う弓角として最適。長く愛用できる信頼性の高さが魅力です。
5. デュエル 弓角セット(価格:600円前後)
デュエルの弓角セットは3つの弓角がセットになったお得な商品。異なるサイズやカラーが入っているので、様々な状況に対応できます。
単品で購入するより割安で、初心者の方にはおすすめ。どのサイズが良いか分からない方も、このセットがあれば安心です。品質も安定しており、どれも実用的なレベル。
セット内容は時期により変わることがありますが、基本的には実用性の高い組み合わせになっています。コスパを重視する方には最適な選択肢でしょう。
まとめ
弓角は青物釣りにおいて非常に効果的なルアーです。シンプルな構造ながら、その効果は絶大。特にマイクロベイトパターンでは他のルアーでは真似できない威力を発揮します。
基本の使い方は投げて巻くだけと簡単で、初心者の方でもすぐに結果を出せる可能性があります。朝夕のマズメ時には特に効果的なので、ぜひこの時間帯を狙って釣行してみてください。
メタルジグとの使い分けをマスターすれば、様々な状況に対応できるようになります。弓角は横の動きが得意なので、表層でのただ巻きメインの時に威力を発揮するでしょう。
今回紹介したおすすめ商品を参考に、ぜひ弓角釣りにチャレンジしてみてください。きっと新しい釣りの楽しさを発見できるはずです。青物との熱いファイトが待っていますよ。
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